令和2年度JAPANブランド育成支援等事業補助事業(ウズベキスタン)報告

経済産業省による、令和2年度JAPANブランド育成支援等事業補助事業(ウズベキスタン)に採択された、「CTコンテナ車による医療普及展開と遠隔画像診断ビジネス実証」がコロナで再三延期になりながらも、ようやく目処が立ち、実施されましたので概要を報告いたします。

概要報告

2019年(令和1年)

2019年3月、ウズベキスタン、タジキスタンに渡航し、政府・各省関係者、国立病院幹部、国立大学幹部等に面談し、高額医療機器の現状調査、CTコンテナ展開の可能性、需要の有無、利用方法の聞き取り等を実施しました。併せて、海外からの物流システム、流通コンテナ移動状況を調査しました。

2019年8月、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスに渡航し、前回以上に政府・各省関係者、国立病院幹部、国立大学幹部との面談のほか、各国の地方都市の国立病院も訪問して地方における医療状況を調査し、CTコンテナの活用方法を模索したのち、2020年2月に RTICとウズベキスタン共和国保健省とのMOUを締結しました。

2020年(令和2年)

2020年3月、当該プロジェクトを経済産業省令和2年JAPANブランド育成支援等事業に申請し、6月に正式採択されました。この頃から、世界および日本も新型コロナウイルス感染拡大が始まりました。

日本でも、新型コロナウイルス感染者拡大が続いたものの、10月には CTコンテナを横浜からハンブルグに海上輸送し、現地ABZ社にて発電機のメンテナンス終了後にウズベキスタン・タシケントに陸送予定でしたが、ドイツ国内での新型コロナウイルス感染拡大のため、度重なるロックダウンが発生。11月以降もCTコンテナはABZ社内に置かれ進捗は滞りました。また、日本からウズベキスタンへの渡航ができず、保健省・大学・病院との直接の打合せ等もできない状況が続きました。

2020年12月に、関東経済産業局宛ての遅延報告書を提出し、事業完了予定は令和3年10月31日に延長されました。

2021年(令和3年)

2021年6月にRTICとタシケント・メディカル・アカデミーとの間でMOUを締結したものの、8月には新型コロナウイルス感染者拡大第5波により、ウズベキスタンへの渡航不能が続き、関係各所との打合せも出来ませんでした。

2021年9月に中間報告し、教育プログラム(カリキュラム・テキスト等)完成させ、再度、関東経済産業局宛てに遅延報告書を提出し、事業完了予定を令和4年3月31日に再延長しました。

2021年11月にCTコンテナをドイツからウズベキスタン・タシケントに陸送を実行し、2021年12月にタシケント・メディカル・アカデミーでのCTコンテナを使用した教育カリキュラムの実践と、遠隔読影の実証実施を予定していましたが、オミクロン株感染拡大の影響で渡航できず急遽中止となりました。

2022年(令和4年)

2022年1月、在ウズベキスタン日本大使館書記官・次官とのWEB会議による情報交換・共有し、現地スタッフによるウズベキスタン・タシケント・メディカル・アカデミー(以下TMA)にCTコンテナの設置、発電機のセットアップ、CT装置のセットアップがされました。

2022年1月26日、支援員一行(RTICからは指導者1名)が、東京からタシケントへ向かい、1月27日(木) 〜31日(月)までTMAにて教育及びOJTを実施しました。

2月1日には、TMAにてオープニングセレモニーが実施され、在ウズベキスタン日本大使館参事官も出席、地元TV局はじめ多数マスコミ取材を受けました。日ウズベクWEB合同症例カンファレンスには、当協会の理事である小川、及び副代表理事の上野もオンラインにて出席しました。

2日も教育とOJTを実施し、3日に東京へ帰国しました。

新型コロナウイルスの拡大と時期が重なり、大きく延期を強いられたものの事業は完遂し、当協会として海外支援の大きな実績となりました。